子どもと一緒に楽しむ草木染め

幼稚園では毎年子どもたちと一緒に身近な材料で草木染を楽しんでいます。

今年は玉ねぎの皮、マリーゴールドのお花、ビワの葉っぱ、コチニールで染めました。コチニールはピンク色が欲しいので購入していますが、他の物は幼稚園内やお家から集めたものを使いました。

草木染はやさしい自然な色が魅力です。植物などの生きているものから色素を頂くので、化学染料にない生き生きとした生命力を感じることが出来ます。
右上が玉ねぎ染、右下がビワの葉染、左上がマリーゴールド染、左下がコチニール染です。

園庭で子どもたちとマリーゴールドのお花とビワの葉っぱ摘みをしました。ビワの葉っぱは色素が出やすいように子どもたちが細かくちぎってくれました。

玉ねぎの皮やビワの葉、マリーゴールドのお花はそれぞれ、お鍋に入れて、加熱して1時間程、煮出します。 

煮出して、布でこした液に毛糸を浸けます。

子どもたちがまんべんなく自分の毛糸に色を染み込ませています。

毛糸と染液をお鍋に入れて、加熱して90℃で1時間ほど煮ます。温度が上昇する時と下がる時に色素が定着するので、加熱後はそのまま一晩置いておきます。

幼稚園では子どもたちが草木染をする前にミョウバンを使って先媒染をしています。下処理をすることで、自然の色素が毛糸に定着します。毛糸の5パーセントのミョウバンを水に溶かした液に毛糸を入れて、90℃で1時間程加熱して、一晩置いています。その後、脱水して乾かした毛糸を玉ねぎなどの煮出した液につけています。水の量は多い方が良いのですが、お鍋の都合で毛糸が浸かる範囲で適当にしています。

一晩置いた毛糸をお湯で色が出なくなるまですすいで、最後に米酢を少し入れたお湯に浸けて、毛糸のリンス仕上げをします。酢水に浸けることで毛糸が柔らかくなります。

これはマリーゴールドで染めた毛糸です。しっかり染まりました。

年中クラスの子どもたちがリリアン編みでマフラーを作ります。

ビワの葉っぱを煮出すと子どもたちから「お茶の匂いがする。」との声が聞こえました。草木染は素敵な色に染まるという達成感がありますが、そのプロセスの中に手触りを感じたり、匂いや温かさなどを感じたり、自分の手足を使う喜びがあります。

寒くなってきたので、早くあたたかいマフラーが出来ると良いですね。